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2025.02.12
前川國男建築探訪
あっという間に節分が過ぎ、大寒波。
寒さが続きます。
研修で岡山市内にある前川國男建築を探訪しました。
耐震改修の終わった岡山県庁は、一般向けにも建築ツアーを開催しています。
専門の方じゃなくても楽しめると思います。
昔の県庁は暗いイメージだったので、フロアが明るくなっていることにまず驚きました。
天井高も高くなり以前より開放的です。
県庁の外観って茶色かったですよね。
改修後あえて岡山城を模した黒に変えたのかなと思っていましたが、実は建築当時の色に復元したそうです。
茶色になっていたのは、色落ちの為。
意外でした。
林原美術館、天神山文化プラザでも色々新しい発見が。
林原美術館の長屋門、3つの蔵は丸の内周辺から移築されたそうです。
新しく建てた方が工期も短く経済的な気がしますが、当時は品質の良い材木が使われた建築物を移築することは極めて一般的だったそうです。
研修では丸の内(内山下)周辺の再開発についても学びました。
明治維新後から現在の区画整備にいたるまでの変遷など興味深かったです。
元の色に復元したカーテンウォール。
ガラス越しによーく見ると室内側に焼杉が貼られています。
足元の目隠し、寒さ対策だそうです。
建築時と改修後の模型の展示。
建築時の模型はなんと石膏で作られていて、今は扱える職人がいないそう。
改修後の模型には耐震補強のブレースも施され、とても緻密に作られています。
至る所にプレキャストコンクリートの部材が採用されています。
ツアーに参加するともらえる冊子(左)
県庁内に置かれている大学生の作った冊子(中)
受付にあった岡山県の冊子(右)
林原美術館のレンガ積み。
面によって違う積み方。分かりますか?なぜでしょう。
ビビッドな差し色も前川建築の特徴のひとつ。
天神山文化プラザの2階ホール天井は成層圏ブルーと呼ばれる青色。
ダウンライトも星空のように不規則に並びます。
こちらは東京の前川建築、東京文化会館。
昨年訪れた時に撮った写真。天神山文化プラザと同じ天井デザインでした。